デジタルトレーディングカードサービスとして2020年10月3日に開始された「NFTトレカ」は、アイドルのコンサート中の躍動感溢れる限定写真などを自身のコレクションに加えることができ、さらにそれをユーザ間でトレードすることができるプラットフォームです。
NFTというのはブロックチェーン技術を用いたデジタルデータの新しい在り方なのでサービスを利用するうえで意識する必要はありませんが、
ブロックチェーンという非常にマニアックな領域と、大衆を味方につける超人気アイドルの領域が初めて交わる「NFTトレカ」の未来には非常に興味深いものがあります。
そこで本記事では現時点で公開されている情報と推測を交えながら、NFTトレカとはどんなもので将来的にどのようなことが起こり得るのかをまとめていきます。
技術的な深い話しや精度の高い市場価値予測はしません。
例えば「須田亜香里さんのカードを須田亜香里さん本人が持っていたことが電子的に証明されていたら価値はどうなるか?」というような妄想を絡めながら、NFTの特徴などを解説していきます。
※買い方の手順を説明した記事は以下を参照ください。
NFTトレカとは
デジタルトレーディングカードのプラットフォーム
NFTトレカは、株式会社coinbookが提供するデジタルトレーディングカードプラットフォームです。
スマホにNFTトレカアプリをダウンロードして利用します。
このアプリ内でできることは、現時点で3つわかっています。
2020年10月3日に発売された第一弾のカードパックは、SKE48とのコラボパック【いきなりNFTトレカ】です。
こちらでは、10月3日(土)より開催する配信ライブ「SKE48 12th Anniversary Fes 2020 ~12公演一挙披露祭~」の撮りおろし画像を収録。
アプリ内で数量限定で続々と発売されており、購入者はアプリ内で購入したカードパックを開封することでトレカを閲覧することができます。
NFTトレカと既存デジタルトレカの違い
世界に1枚しか存在しないカード
「NFTトレカ」の「NFT」とは一体なにものでしょうか?
NFTは Non Fungible Token の略称で、「非代替性トークン」を意味します。
一言で言えば「世界に一つだけのアイテム」です。
発行されるトレカには、「写真画像」「撮影日時」「撮影場所」「タレント名」などの共通データに加えて「発行日時」「カードの送受信履歴」などカード個別のデータが保持されます。
例えば、「いきなりNFTトレカ」パックの第一弾で発売されたSpecialパック「会いたかった公演」は限定100パックでした。
見た目は同じカードが100枚存在しますが、「Aさんが何時何分にBさんから購入したカード」は世界に1枚だけです。
NFTであることのメリットをもう少し掘り下げてみます。
NFTであることの意味
ここではトレカのNFT化の是非に関連する3点に絞って触れたいと思います。
真贋の担保
カードがNFTとして発行される意味のひとつに「真贋が担保される」ことが挙げられます。
電子データをコピーしてしまえば同じトレカが無限に発行できてしまうので、希少性がなく価値が薄れていきます。
しかし、NFTは偽物が偽物であることを「発行履歴」「所有履歴」などを見ることで誰でも判別することができます。
加えて、カードの発行枚数や現在の保有者情報などのメタ情報から、ユーザはコレクションの価値をより正しく評価できるでしょう。
そのNFTだけに刻まれたストーリー
NFTは所有者の履歴を保持することができると説明しましたが、仮にSKE48の「須田亜香里」さんのカードを「須田亜香里」さん本人が持っていたとします。
そのカードは、見知らぬだれかが持つカードと同じ価値でしょうか?
その答えは”不明”です。
ここで言いたいことは、ユーザがそのようなカード1枚1枚に刻まれたストーリーに価値を見出すことは存分にあり得る話しだということです。
だれかが価値を見出すポイントは、もしかしたら所有履歴情報かもしれないし、所有者が入力できるメッセージデータかもしれないし、売買の値段かもしれません。
サービス終了とともにデータが無くならない
こういったデジタルアイテムで最も大きなリスクとして考えられるのは、お金を掛けたサービスが停止してすべてが無になってしまうことではないでしょうか。
例えばパズドラがサービス終了したら、どんなにレアキャラを育て上げたアカウントもデータが無くなってしまいます。
しかし、NFTはサービス主体が管理するデータベースではなく全世界に公開されたデータベースに存在します。
※全世界で同じデータベースを管理できる仕組みが冒頭で触れたブロックチェーン技術の核となる部分です
従って、仮に「NFTトレカ」のサービスが終了してしまったとしても所有するNFTデータは自身の所有物として残り続けるのです。
一方で、残念ながらサービス主体が提供するアプリが無ければ画像を表示する手段が無くなってしまうでしょう。
しかし、NFTのデータ自体が生きているため他のサービス主体がそのNFTを活用した新たなプラットフォームを作る可能性もあるということです。(資産価値が担保される保障はありません)
NFTを活用した事例として、なんと1つのNFTを複数のゲームで利用することが実現されています。
将来的に、NFTトレカのアイドル達が対戦カードゲームのキャラクターとして登場したら非常に面白いですね。
投資としての「いきなりNFT」
ここからは予測が多分に混じることをご了承ください。
発売中の「いきなりNFT」は買うべき?
需要と供給でいえば、現時点では圧倒的に需要が上回っているようです。
今後これらのカードの価格が高騰する条件としては、単純に「需要>供給」の状態を維持できるかどうかであると考えられます。
将来的な需要を支えていくのは純粋なファン層になると思いますが、現在購入している中には小売の役割を担う非ファン層が一定数存在することを考慮しなければいけません。
また、需要拡大のカギを握るのはなんといっても「NFT」「仮想通貨」といった言葉への心理的な障壁をどれだけ取り除けるかに掛かっているでしょう。
とはいえ、現時点で既にクレカ決済の導入やスマホアプリでNFTを管理できる状態なので、素人からでも参入できる割合は少なくないと考えられます。
そして何といってもSKE48とタッグを組んでいるということは、その背後にトップアイドル達を従えて腕組みをしている秋元康先生がチラリと見えてくる気がしませんか・・・?
「NFTトレカ」のサービスに続々とトップアイドルとそのファン層がなだれ込んでくる可能性は現時点で否定することはできないと思います。
現在発売中にパックは5枚入りで1100円、1枚あたり220円です。
圧倒的に割安のように感じますが、あなたはどう思いますか?
注意事項として、まだサービスとしては「パックごとに発行枚数への明確な言及が無い」「販売開始時刻の公表方法が計画的ではない(と見える)」など不安に感じる要素があります。
NFTトレカを実際に購入するまでは無料で触ることができるので、アカウントを作成してサービスの行方を見守るのも一つの判断ではないでしょうか。
2020年10月3日から連日発売中の「いきなりNFTトレカ」の購入方法はこちらからご確認ください。
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